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モナドロジー

単細胞学-序論

ゾウリムシに生まれたら

ゾウリムシに生まれたら
俺はきっと記憶がない
ゾウリムシの過去は
どこへ消えていくんだろう
それとも、ゾウリムシの
俺の今はもうすでにない過去なのか
俺の細胞口は、ぱくぱくと
つねにもうない今を食う
空を見ようよ
空を見ようよ
何かであるはずだったそれが
何でもなかったとしても
どうしてそれ以外じゃなかったのか
いまさら面倒くさいのだとしても
空を見ようよ
一緒に空を見上げる君が
君以外じゃありえなかったって
そんな気がするから
その人へ
あなたを受け容れるために
私は更に成長しなくてはならない

いつまで経っても間抜けな北風だ

きっとあなたのことなんか
これっぽちも考えちゃいない

あなたを?
あなたはもうあなただ
私が受け容れる前にすでにあなただった

太陽はいつもニコニコしてるもんだから
あなたは上衣を脱ぎたくなってしまう
着ているもの全部脱いでしまうのだ

きっとあなたのことなんか
これっぽちも考えちゃいない
間抜けな北風に
あなたは腹を立て
意固地になって
黒を白と言う

北風さん、君は
呑み込みの悪い人だね
一緒に成長したいと
思ったんじゃないのかい?

イジメてることにしかならない

その人は
私が受け容れようなんて
思うずっと以前から
その人自身だったんだ

私がいる
その人のところから

いるはずなんだ
ADHDの君へ
君には言葉の表と裏がわからない
君には“今”が生き生きとしすぎている
そんな君から奪うのは簡単だ
君は優しい人に与えるだろうから

君の“今”に翳がさす前に
出会えたらいいね
騙さない人じゃなくて
騙せない人に

きっとその人は
君自身に違いないから

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