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Silent Waters *5

《 S記者の生存が確認された。彼の「生存」の特異性についての報告は後日に譲るが、彼から齎された新たな情報の一部を記す。情報の入手経路については、前記の理由により伏せる。》

アブサークは実は地下抵抗勢力(underground resistance force)だったということか。
メモルフロータによるアブサークの記憶は、帝国の時計への挑戦だったわけか。

「アートマンはブラフマンだ」と言っていた。

魔儀(magi)による幻覚の中で現実と非現実の境界が意味を持たないのは、それがすでにブラフマンの意識だからだ。つまり、むしろそれは幻覚ではなく覚醒だ。「自我」を別のものに変えるとは、ブラフマンの自我として覚醒すること。《現実》という幻覚装置を稼働させているのは帝国の方なのだ。

帝国とは何か?ー 「日常」だ。国家ではない。

国家も帝国に操られているに過ぎない。

O市総合病院で見た患者たちの記憶障害。感情がないように見えたのは、私自身が「帝国の時間」の中で息をしていたからだ。

モンスターであるとは?

帝国の時計を壊すことはできない。
だが、帝国の時間には破れ目がある。
メモルフロータにより魔儀が発動することによって、その隙間に滑り込むことができるのだ。

モンスターであるとは、《現実》の外にいるということだ。
いや、逆だ。《現実》という外からブラフマンの意識の内側に戻ったということだ。

《現実》という映画を見せられていた。目の前の鏡には細工がしてあった。鏡の中の私は私ではなかった。

モンスターは帝国を倒す。倒さなければならない。

《 我々がこの情報を発信しているサーバーは、実はインターネット上には存在しない。聡明なる読者・視聴者はすでにお気づきであろうが、我々は(今やすでに)いわゆる「人間」ではない。》

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